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2008-08-15

小田実と原体験

[The REK Friday Blog]

私は小田実の短編集『子供たちの戦争』のうち、『匂いと臭い』を小田の“ヰタ・セクスアリス”ではないかと書いた。『暗潮~大阪物語~』(河出書房新社、1997)にも同じようなエピソードが書かれているから、それは小田の原体験といってもいいかもしれない。

2008-08-01

小田実の小説

[The REK Friday Blog]

 今春NHK『小田実 遺す言葉』で、小田は「作家として死ぬ」というようなことを病床で語っていた。この場合、作家とは著述家一般ではなくて小説家だ。“最後の仕事を完成させたい、私は作家だから”というんだが、小田が自分を作家だと強く規定していることに私は奇妙な印象を受けた。

2008-01-25

小田実の涙 

[The REK Friday Blog]
  NHKBS「小田実“遺す言葉”」を見た。小田は病床でインタビューに答える。「自由と民主主義はアメリカから学んだ。日本はそれに平和主義を加えた。9条は革命的な考えだ。しかし、日本は富国強兵に向かっている」
 そこまでいうと、小田は言葉に詰まった。何かにむせたわけではない。涙すら浮かべていた。
“私が力を尽くしてきた運動は無なのか”、そんな気持が胸に押し寄せたのだろうか。あるいは、道半ばにして倒れたと無念極まりなかったか。
 この番組は3月にも地上波で放映される。小田実の涙を確認してほしい。

2007-08-01

身の丈のひとー小田実追悼               

 小田実を追悼するために『状況から』(岩波書店、1974)を読みなおしたよ。この本は大江健三郎の『状況へ』と対をなして刊行されたんだ。小田実42才、大江39才、私は29才だった。
『世界』に併載されていたんだけど、本のタイトル『から』『へ』をみると、小田実が運動の場から報告して大江が批評し返すといった印象を受けるよね。
 でも小田実にはそんな気取りはまるでなくて、のっけから「状況に押されっ放しだ」と書く。ベ平連を始めて8年目だ。