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2009-06-26

『犬と日常と絞首刑』辺見庸

[The REK Friday Blog]
 6月17日付「朝日」朝刊に辺見庸が「犬と日常と絞首刑」という一文を寄せている。これは辺見が「オピニオン」というコラムに寄稿したものだ。コラムといっても、全面6段を使った長大な文章で、小説といってもいい。辺見はこの寄稿で、最近の「朝日」を叱咤激励したかったのかもしれない。

2007-07-18

最左翼に立つひとー辺見庸                  

前回の『自分自身への審問』に判決を下した辺見庸はいま最左翼に位置していると思う。かつて戦後民主主義の高揚期に山田宗睦は『危険な思想家』(カッパ・ブックス)で右翼思想家をそう捉えた。当時の書評に「危険な思想家といえば左翼と相場が決まっていたが」とあった。いま時代は再び回って、辺見庸はもっとも危険な思想家に違いない。

2007-07-16

死に際に強いひとー辺見庸

 辺見庸『自分自身への審問』(毎日新聞社)を読んだ。
 私は2/28付け丹羽文雄に関する「痴呆と耄碌」で次のように書いた。何故痴呆の兆候を自覚することが大切なのか。他人の世話になったら、世話してくれるその他人が後戻りできないからだ。自分の始末は自分でつける。さて、方法は。20年間考える。http://rek320.blog53.fc2.com/blog-entry-39.html
 しかし、私は本当にそんな方法を思いつくことができるだろうか。辺見庸を読むと、彼ほどの強い死に際をまっとうする人間になれるかと自問してしまう。