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2007-11-30

9条“後衛”の論理

[The REK Friday Blog]

 9条かながわの会の総会のようなもの「やっぱり9条ー神奈川から世界へ」が県民ホールで開かれた。このホールは3階席までを含めて2500人収容で、1階2階が8~9割の入りだから大盛況だったといえるだろう。
「9条の会」は全国で7000余り作られているという。かつてのベ平連のように、縦割りの統一した組織体ではなく、連絡係りとして事務局長小森陽一がいる。私は彼の話を初めて聞いた。頭の回転の速い人だが、9条を守る→生かす→具体化するという広範囲な考えをもつ人々の、“最後衛・守る”に神経を使うのも並大抵のストレスではないなと感じた。

2007-11-23

李良枝の叶わぬ夢 

[The REK Friday Blog]
 在日韓国人女性作家李良枝(イ・ヤンジ)は89年、33才の時に書いた『由熙(ユヒ)』で芥川賞を受賞したが、2年後に病気で急逝した。彼女は27才の処女作『ナビ・タリョン』が芥川賞候補作となり、次の2作も連続して候補作になるという才能を示していた。
 私が『由熙』を読んだとき、韓国に対しては独裁政権と民主化という政治状況だけが関心事であり、在日についても就職差別という社会事象に注目していたにすぎない。
 このたび一巻本の分厚い個人全集(93年、講談社)を図書館で手にして、見開きに載っている数葉の写真を眺めているうちに、もし彼女が生きていたら小説家で大成したというよりも、文化事業で日韓の大きな架け橋になったのではないかと、感慨を抱いたのだった。

2007-11-16

鰯の頭について                

[The REK Friday Blog]

 笙野頼子『金毘羅』に触発されて、私は2年前“ビヨンドザ『金毘羅』”を書いた。主人公の、宗教の膜に覆われた特異な出自と思考を、無宗教の若い女性に解き明かさせるという意図だった。取材旅行と称して伊勢まで行った(赤福など見向きもしなかったが)。
 同様なテーマのように思えた『萌神分魂譜』が「すばる」10月号に掲載されたのを知って読んでみた。久しぶりに書く気がムクムクと沸いてきたが、読み進むうちに『金毘羅』とは遥かに出来が違うので私は書くのをやめた。

2007-11-09

究極の自立~ある老後のかたち

[The REK Friday Blog]

 国分さんから転居の葉書が来た。冒頭部分を紹介する。
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 引越し疲れでしばらく荷解きもままならず、ようやくからだも回復しかけたそうだ。様子見かたがた手伝いも兼ねて伺ってみようというと、いや、まだまだ12月に入って忘年会でもしましょうとのことだった。

2007-11-02

日本語とハングルの広告文体比べ

[The REK Friday Blog]
 朝日新聞の朝刊にこんな全面広告が載った。縦に4分割されているが、アップしなくてもいいよ。                   
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 NSKは私が学校を出て最初に勤めた会社だ。いや、そんなことはどうでもいい。中央部に書かれたハングルと下段に書かれた日本語の広告文を比べて文化の違いを考えたい。