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2008-12-05

ヨコスカ平和船団同乗記 

[The REK Friday Blog]
 こんなヨットで出港。横須賀の深浦ボートパーク。後ろから海上保安庁のボートが付き添いだ。




 ここは自衛隊の基地。艦砲が斜め上を向いているのが生々しい(左)。斜めから空に向けたミサイル発射台もあるね(中)。インド洋給油活動の「ときわ」(右)。法律が通ればまたお出まし。




 米軍基地エリアに入る。米軍の艦船が少なかった。だから総じて静かな印象を受けたが、昨日から行われている自衛隊との対潜特別訓練のため出払っているとのことだった。

 いよいよGW。一番左に見える。右端に今度は米軍の保安ボートの付き添い。(左)
 GWを正面から、大きなクレーンの手前。(右)


 9.25の入港時には甲板に80の艦載機を積んでいたが、今は何もない。みんな厚木に行っているのだろう。船腹の小さな排水口の下が錆びていた。喫水が上がったのかな。何やら巨大な倉庫のようにも見えた。


 この日の朝、11月の末日にしては日和がよく、波も穏やかだった。こうやって小さなボートで基地をウオッチングしていると、まるで軍艦の博物館めぐりをしているような錯覚に陥った。しかし、空に向けた艦砲やミサイル発射台を備えた軍艦は現役だから、戦争とじかに繋がっているのだね。

 午前中は平和船団に同乗し、午後は仲間と基地の後ろの高台からもう一度GWを見届けてから、「非核市民宣言ヨコスカ」の月例デモに合流した。長い一日だった。

 GWは釜山の韓国海軍記念式典に参加した後、自衛隊と共同訓練をして11月21日に横須賀母港に戻ってきた。海上自衛隊は闘う同盟軍として米軍に育成されている。
 
 ここで米海軍の役割を確認しておこう。私の知識はいつもあやふやだ。

 米海軍の戦闘能力を持つ艦船の海外母港は、世界で横須賀と佐世保の2ヶ所だけだ。
なぜ横須賀か、佐世保か。日本に海軍の艦船を置けば、太平洋を横断する時間を省くことができる。朝鮮半島から中東地域まで、紛争地域の入口への前進配備だ。

 さらに、日本政府の駐留経費大盤振る舞いも海外母港に日本が選ばれる理由で、何と経費の74.5%が我々の税金。西海岸に置くよりはるかに安上がりだ。

 この二つは誰でも予想はできる。もう一つは横須賀基地艦船修理部の存在がある。旧日本軍の海軍工廠が施設と技術をそのまま米軍に引き継がれた。メンテナンスの優秀さはアメリカ政府報告書でも折り紙付きだ。
 6つのドッグと19の工場をもち、1700人の日本人従業員が働く。(横須賀基地全体では4700人)

 イラク戦争に参戦した横須賀母港艦船は空母キティホークのほかに、巡洋艦、駆逐艦、フリゲート艦2隻。安保条約の極東条項を無視した「安保破り」の戦争だった。
 そして、安保を磐石化し、安保を拡大した横須賀の空母は、9月25日原子力空母ジョージ・ワシントンにバトンタッチされた。

 空母は単独では行動しないから、空母随伴艦の母港にもなる。今11隻が横須賀を母港としている。その最右翼が第7艦隊の旗艦ブルーリッジだ。もう29年間も横須賀に居座り続けている。レーダーとコンピューターシステムによって、東はハワイから西は喜望峰まで、インド洋の大部分と太平洋の3分の2、地球の5分の1という広大なエリアの戦争の指揮をとっている。
 恐らくGWと行動をともにする原子力潜水艦も横須賀を母港とするだろう。

 12月6日にはGWの一般公開がある。10万を超える人出が予想されている。艦上で海軍カレーと海軍ハンバーガーをほおばる姿が浮かぶ。それもいい。ただ、横須賀の軍艦が何をしてきたか、これから何をするのかを知って欲しい。
 私は当日駅頭でビラを撒く。果たしてどれほどの人が手にしてくれるだろう。ビラが足りなくなる?

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