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2009-05-01

市長選挙~その2 

[The REK Friday Blog]
「市民の力で、変わる横須賀」集会が開かれた。200名収容のホールは満席だ。呉東さんがマニフェスト第一次案を発表して、地元でお金を回す・セーフティネット・まちづくり・システム替え・財源と話は進んで、最後の空母問題にかかったとき、会場の出席者は身を乗り出したように私には思えた。
 というのも、原子力空母問題に関心のある人なら誰でも呉東さんを知っている。しかし関心のない人は知らない。まさに“知っている人は知っているが、知らない人は知らない”というバカげた表現の典型だ。そこで“空母の呉東”を背後に置いて“政策の呉東”をアピールしようとマニフェストを設定したからだ。

“GW母港撤回に向けた見直しのため、あらゆる選択肢の追求を”という。安全対策の確立は当然のことだ。見直しのためのアクションプランはどう策定されるのか。横浜地裁で審理中の「浚渫水域埋め戻しと原子力空母航行禁止」裁判の結果によっては、多くの市民が納得できる道筋に展望が開けると思う。この裁判が東京高裁からいわば差し戻されただけでも、国の横暴をけん制しているようなものではないだろうか。

 米軍再編交付金。アメとムチ政策の代名詞的存在だ。米軍基地を受け入れれば支給、盾つけばナシ。07年に制定された10年間の時限立法だ。横須賀は10年間で70億円。基地のある市の中では最高額になる。
 岩国の井原さんはこれをカットされて建築中の市庁舎が宙に浮いた。横須賀も呉東さんが当選すればその年度は支給されないだろうと思う。

 そんな交付金はこちらから返上したらどうか。基地のある市が結束して国に返上を申し出れば愚かな法もホゴになる。地元の意向を無視して再編を強行できないのだ。
しかし、呉東さんの考えは違う。
「もらうものはもらう。弁護士とはそういう職業なんですよ」と別の集会でいったことがある。
 交付金には使途に条件がつくが、それを一般財源化したいという。

 原子力空母配備によって市民は安全性に不安が生じるという犠牲を払っている。だから再編に賛成だろうが反対だろうが、法律上“アメとムチ政策”は無効だということなのかもしれない。
 再編押し付けと懐柔を切り離すというこのような考え方が高度な政治性なのか、素人性なのか、私にはいま判断がつかない。

 この日の第二の目玉は上原公子さんとの対談だ。上原さんは99年から2期国立市長を務めた。市民自治という言葉を何度も使った。市民が市政に参加する、そのような仕組みができたという。選挙はもちろん市民型。その教訓を上原さんはこの日の集会の参加者に向けた。「みなさんが本気にならなければ勝てない」。そして勝ったら支えることも念押しした。

 彼女は和服姿で舞台に上がった。東京で初めての女性市長ということでも話題になったことがある。2期で市長を後進に譲ったあと、社民党から総選挙に打って出たが敗れた。現在は各地の市民市長選挙を応援しているそうだ。いま政治家としての自信と風格にあふれていた。いずれ福島瑞穂を継いで社民党党首になるのではないだろうか。

 国立市は文教都市としても知られているが、人口は7万余。市民自治も市民型選挙も、“風”に頼らないで可能のような規模でもある、そんな気もする。
 横須賀市の人口42万。人口の多寡が民意を表わしやすいか、その難易度を決めるとはいわない。しかし366万の横浜市に比べれば、市内に住む人を結びつける住民運動も実現できるのかと思う。

 呉東さんは上原さんと二人並んですわって、少し上がっているようにも見えた。上原さんに覚悟のほどをと向けられて高揚した口調になった。
「朝に弱いから駅頭演説は辛いけど、ミニ集会は本当に楽しい」
 呉東さんは年がら年中演説している。だから語り合いという雰囲気が楽しいのだなと思った。顔が見えれば勇気も出る。呉東さんの楽しみをもっとふやしたい。

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