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2017-05-21

『ふらんす物語』 永井荷風  新潮文庫


 永井荷風は若いときアメリカとフランスに仕事で滞在した。フランスには11か月ほどである。このときの話を『ふらんす物語』としてまとめた。主としてリヨン、パリが物語の中心であり、年月は2,3年といったところ。
 『ふらんす物語』としている以上、主人公は永井本人ではない。とはいってもどこまでが永井でどこまでが永井ではないか、見当がつかない。リヨンの街中を一人で歩き回り、あるときは女性を連れてレストランに入る。まれにみる優雅な姿だ。
 パリもまた永井の.好みを超えている。どこへ行っても彼なりの場所を得ている。しかし「雲」を見てみよう。(六)で郵便が来ていた。以前妾にした女の手紙だ。半月あまりの大病で、頼る人はなし、食べるものもないという。本当だかどうだかわからないが、万一死んでしまったら自分を恨むかもしれない。あれこれ考えたが、不決断のうちに眠ってしまう。
 翌日会社に出勤するとまた手紙だ。アメリカの女からだ。新開地で風土病に冒され、瀕死のみぎりに、最終の祝福を昔の恋人に送るとのこと。彼はアメリカにいるときこの女と同棲した。彼がフランスに渡るとき泣きついたという女だ。
 色香の失せた女の零落してゆく末路のさまが、彼の眼にありありと浮かんだ。彼はこの女もあの女も一度別れると決めたら、もうそれ以外目に入らない。繁華街で町の女の姿を見ると、彼は彼女たちに見つからないように避けて通った。
しかしそれでいいのか。永井が中年老年、日本で何をしたかは問わない。青年時代、アメリカとフランスで女から涙で訴えられる姿を見て、気が咎めないだろうか。そんなことは気にせず、彼は女、女を求めて行く。

歩行距離
5月15日(月)朝0・6キロ昼0・5キロ計1・1キロ
        超スローではないが100メートル13秒と遅い。休憩した後の1号棟前のタイムは12秒だった。昼は400メートルで1棟のゴミ置き場横で休憩した。全般に朝から今まで人通りが少ない。
  16日(火)朝0・6キロ昼0・5キロ計1・1キロ
        朝は100メートル13分ちょっと。ゴミ置き場の横で休憩していたら、近所のおばあさんが、いつも歩きますね、どこまで行くんですかと声をかけてきた。この道路と下から上がってくる道路がぶつかるところまでと答えた。歩くのは運動ですよと言って帰って行った。
        昼は300メートルと400メートルの間が辛い。平坦な道なんだが。
  17日(水)朝0・6キロ昼――――計0・6キロ
        600メートル歩いて家に帰り、病院へ行くため着替えた。
  18日(木)朝0・6キロ昼0・5キロ計1・1キロ
        12時前に家を出たら200メートルを超えたところで雷が鳴った。と思ったら大粒の雨が降ってきた。急ぎ4号棟の軒下に移動した。10分ほどで雨は止んだ。駐車場を一回りして300メートルを過ぎたらまた降り出した。今度は大木の下で雨宿り。それほど強くなく止んだので歩き出した。ところが350メートル付近でまた雨。しとしとと弱い雨だ。駐輪場も外側だから入れない。駐車場を回って元の場所に出て一生懸命1号棟へ向かう。もう雨は止んだ。1号棟の入口から軒下を100メートル歩いた。
  19日(金)朝0・6キロ昼0・5キロ計1・1キロ
        またタイムが遅い。100メートル15分くらいか。右足が上がらないが、そういう問題ではなさそうだ。全体的にすべてのからだが上がらないようだ。昼も同じ。
  20日(土)朝0・6キロ昼0・5キロ計1・1キロ
        朝昼昨日と同じ。
  21日(日)朝0・6キロ昼0・2キロ計0・8キロ
        朝は昨日と同じだ。昼は気温が大分高くなったので200メートルにした。

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